ビル管理会社の選び方って? ポイントを解説
ビルのオーナー様にとって、運営のパートナーであるビル管理会社をどうやって選ぶのかは悩みどころでしょう。
そこで、この記事では業務を委託する管理会社の特徴や業務内容、選び方のポイントを解説します。
目次
ビル管理会社のタイプや特徴
一口にビル管理会社といってもタイプがあり、得意な業務などが異なる場合があります。管理会社にはどのような特徴があるでしょうか。大まかに分類すれば、以下のように分かれます。
不動産会社系
不動産会社の子会社として、ビル管理を行っている会社はこのタイプです。親会社が開発・所有する不動産のメンテナンスを主な業務とする管理会社であり、親会社と連携を取りながら、警備や清掃、設備管理などを請け負っています。
ゼネコン系
ゼネコンの子会社として、建築された建物の管理を任されるのがこのタイプです。分譲マンションの管理会社にはゼネコン系が多く、親会社が施工を行っているため詳細な図面や施工内容を引継いで、管理業務に活かしている事が特徴です。
メーカー系
空調メーカーやエレベーターメーカーなど、メーカーの施工した設備の保守点検を中心に、関連業務を行っている会社がこのタイプです。それぞれの専門性が高く、他のビル管理会社でも、専門的な設備機器に関してはメーカー系のビル管理会社にお願いしている場合があります。
インフラ系
電力会社やガス会社、鉄道会社の自社施設管理を発祥とする会社がこのタイプです。地域密着型で、事業エリア内では高い対応力を持つ特徴があります。また元となる会社によって特に得意な部分は分かれています。例えばエネルギー系の会社であれば電気設備やガス設備の管理に強く、エネルギーマネジメントや稼働コストの削減などが得意でしょうし、鉄道会社系の会社であれば沿線の商業ビルから住宅までを含めた幅広い管理を行うことが得意です。
その他
大手小売業などの子会社としてショッピングセンター等を管理する商業系管理会社や、清掃会社などが業務を拡大する中でビル管理を始めたような独立系の管理会社がこれにあたります。
管理に望むことを明確にする
ビル管理という言葉でくくられていますが、管理業務の内容は多岐にわたり、会社によって対応可能な業務や、難しい業務があります。また、管理業務には国の法律によって義務づけられた「法定点検」と、設備機器などの安全確保や機能維持を目的とした法規外の「自主点検」があり、「自主点検」がどの程度充実しているかは会社によっても違います。
一般的な管理業務は以下のようなものです。
- 建物・設備管理:建築物や設備を適切な状態に維持・管理し、必要に応じて修繕や交換をする業務
- 運転管理:空調やボイラーなどの建物付帯設備を運転管理する業務
- 衛生管理:建物内の害虫駆除や上下水道の管理等の業務
- 清掃管理:建物の外壁から内部までを清掃する業務
- 保安管理:建物の警備や発災時の危機管理を行う業務
例えば、「ビル内の清掃管理に満足していない。丁寧に清掃作業をしてくれる業者がいないか?」と望まれているのであれば、清掃管理が得意な業者を選んだ方がいいでしょうし、建物の省エネ改修や電気設備の維持管理を望まれているのであれば、建物や設備管理、エネルギーマネジメントが得意な業者を選んだ方がいいでしょう。
「何をその業者にしてほしいのか」という視点を明確にすれば、それだけ適切なサービスを受けやすくなります。まずは何を望んでいるのかを明確にしましょう。
有資格者による管理が行われるかどうかは重要
管理業務を行うにあたっては、法律で取得を義務付けられている国家資格が存在します。これは消防設備士や危険物取扱者といった比較的ポピュラーなものから、電気主任技術者や建築物環境衛生管理技術者のような難易度の高い資格まで様々です。管理を依頼する前に有資格者の在籍状況を確かめておけば、後々のトラブルを回避できるかもしれません。
別々の業者に依頼するよりは、ワンストップで完結している管理会社の方がお得
では、望んでいるものを明確化し、それに特化した業者を選べばいいのでしょうか? 実は、そうともいえません。前述した通りビル管理業務は多岐にわたるため、特化した業者では「特定の状況には対応できるものの、特定の状況には対応できない」という現象が起こります。この問題を解決しようと複数の業者に依頼をすると、管理費が高くなってしまったり、横の連携が取れない結果として発注者の業務が膨大になったり、管理の品質が落ちてしまったりすることもあります。
むしろ、多数の管理実績があり、様々な管理業務をワンストップで提供している業者に依頼する方が、長期的な視点ではお得です。
ビル管理会社の良し悪しを見極める3つのポイント
様々な種類や業務を担当するビル管理会社ですが、もちろん良し悪しがあります。信頼できるビル管理会社かどうかを見極めるには、以下の3つのポイントに気を付けましょう。
ビル管理の実績が豊富か
委託しようとしているビル管理会社が、十分な実績を持っているかどうかは重要なポイントです。管理している物件数の多い管理会社は、それだけ多くの問題に対処してきており、人材も多く抱えている可能性が高いでしょう。更に、何かトラブルが起きた場合でも、地域密着型で物件のあるエリアに他にも多数の管理物件がある管理会社であれば、それだけ速やかに駆けつけて対処を行ってもらいやすいです。
一方で、その管理会社が、管理を委託したい建物の管理ノウハウを持っているかどうかも確認しておきましょう。例えば、学校施設の管理をマンションの管理実績が豊富な管理会社に依頼した場合、学校施設の管理ノウハウが足りておらず、十分な管理を行ってもらえない可能性があります。任せたい物件と似た物件の管理を手掛けているかどうかを確認することで、このようなミスマッチを避けられるでしょう。
多くのビル管理会社は自社の実績をWEBサイト上で公開しているため、まずは実績の確認から検討作業を進めていきましょう。
業務内容についてきちんとした説明があるか
ビル管理会社は契約を結ぶ前に、業務仕様書を作成します。業務仕様書とは、管理会社が請け負う業務について、範囲や使う手法をまとめたものです。この内容があいまいであったり、仕様書の内容について説明をすることなく契約を進めようとしたりする会社はあまり信頼性が高いとは言えません。
また、契約書の内容についても気を付けるべきポイントがあります。
- 費用の内訳や支払日が明記されているか
- 作業回数や実施月が明記されているか
- 再委託する作業について、条件や内容が明記されているか
- 管理会社側に極端に有利な条件の契約になっていないか
- 契約期間と更新の条件は明確になっているか
といった項目は特に重要なため、契約締結前に確認しておきましょう。
プラスアルファの提案をしてくれるか
管理委託が基本的に長期化しやすいビル管理では、委託した業務に加えてどこまでプラスアルファの提案をしてくれるかも重要な点です。契約した通りに建物の管理をするだけでなく、オーナーに代わって業務の効率化や管理コストの低減に努めてくれるようなビル管理会社を選ぶことで、建物の活用に関する悩みの解決や、意思決定をサポートし、資産価値を高めてくれます。
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大阪ガスファシリティーズは、Daigasグループの一員として多数のビル管理の実績があり、「設備管理」、「警備」、「清掃」などを中心に、「改修工事」や「エネルギーマネジメント」といった総合ファシリティマネジメントサービスをワンストップで提供しています。更に、これらのサービス・技術力を土台としながら、お客様の目線で管理業務の効率化や管理コストの低減を進めるオーナー代行サービス、ユーティリティファシリティマネジメントサービス(UFM)を提案しています。
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