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CAFMとは何なのか? どんな機能があるのか? を解説します

CAFMとは何なのか? どんな機能があるのか? を解説します

不動産のオーナーの方や、長期修繕計画の策定などに関わっている方なら、CAFM(キャフム)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
でも、CAFMとはどのようなもので、何に使うものなのでしょうか。CAFMの意味や使い方についてお伝えします。

CAFMとは?

CAFMとは、Computer-Aided Facility Management(コンピュータを使ったファシリティマネジメント)の略称、ひいてはファシリティマネジメントのためのコンピュータソフトウェア全般を表す言葉であり、読み方としては「キャフム」が一般的です。ファシリティマネジメントには多様な業務が含まれるため、対応する形で多くのCAFMは幅広い機能を持っています。

CAFMの一般的な機能

CAFMとは?

では、CAFMにはどのような機能があるのでしょうか。多くのCAFMに搭載されている機能についていくつかご紹介します。

図面・関連書類管理

建物の図面や過去の設備更新記録など、建物管理に必要な多くのデータを一元管理する機能です。

スタッキング・ブロッキング管理

CAFMに保存した図面や設備を、ブロッキング・スタッキングして管理する機能です。スタッキングとは各階の垂直図を見て設備や部屋を配分すること、ブロッキングとは水平図を見て設備や部屋を配分することです。階層や部屋によってバラバラになっているデータを、垂直・水平プランで一元的に把握できます。

備品や機器管理

各フロアに設置されている備品・機器情報を一括して管理する機能です。これにより、備品の数や交換時期、故障や修繕の履歴、リース契約の更新時期などを簡単に把握できます。

エネルギー管理

建物の各設備が消費しているエネルギーを可視化する機能です。検針データを登録したり、エネルギーマネジメントシステムと連携したりすることで、非効率的な運転への対応指示を管理者側へフィードバックする機能を持ったものもあります。

ライフサイクルコスト算定

建設費、水道光熱費、点検費、保守費、更新費など、建物のライフサイクルコストに関わる費用の実績から、今後のライフサイクルコストを予測・算出する機能です。

建物の状態評価と管理

建物・設備の経過年数や修理履歴などのデータから、現在の建物の状態評価を計測するとともに、それらの情報を管理する機能です。

CAFMの導入メリットとは

CAFMの導入メリットとは

CAFMの導入には多くのメリットがあります。

施設情報の一元管理が可能になる

図面や修繕記録、設備や機器の情報など、施設の運用管理に関する情報は膨大です。しかし、施設を効率よく運営していくためにはいずれの情報も重要なことに変わりはありません。支店や営業所などの複数の建物を所有する企業や、キャンパスが分散している教育機関など、複数箇所の施設を管理しなければならない場合、管理に必要な情報は更に増えてしまいます。

CAFMの導入によって、全ての施設管理に関わる情報が一元管理でき、ある程度の部分まで管理を自動化することが可能です。また、複数の施設の情報に遠隔地からアクセスし、ネットワークを通じて「コストが高いのはどこの施設か」「修繕の優先度が高いのはどこか」「移転や統廃合でかかるコストはいくらか」などを確認できます。これによって、適切な運用管理を、より小さな負担で行えるようになるでしょう。

施設についての情報共有が簡単にできる

CAFMを導入していない場合、図面、仕様書、オペレーションやメンテナンス用のマニュアル類などは様々な形式(例えば.pdf、.docx、.xlsx、.ai、etc……)で様々な場所に保管されているか、あるいは印刷してファイル綴じされていることでしょう。この状態では引継ぎや情報共有を行うたびに時間と労力が必要になり、紛失しやすくなってしまいます。

CAFMの導入によって、全ての施設管理に関わる情報がCAFMに集約されるため、引継ぎや情報共有をスピーディーかつ簡単に行えるようになります。

コスト予測や修繕計画を立てやすくなる

建物のライフサイクルコスト算出や長期修繕計画策定は、非常に専門性が高く、多くの施設管理についての情報が必要となる大変な作業です。

CAFMの導入によって、ライフサイクルコストの算出や長期修繕計画の策定などに必要な情報が集約・管理され、場合によってはシステムから計画がアウトプットされるなど、より適切かつ容易に管理が行えるようになります。

トラブルの予防や省エネが図りやすくなる

トラブルの予防や省エネのためには、現在の設備の状態やエネルギー消費量の把握と適切な管理が必要です。

CAFMの導入によって、建物や設備の状態を定期的に把握できるようになり、交換時期となった設備やエネルギー消費の無駄についてアラートを飛ばしてくれるため、故障によるトラブルを防いだり、適切な省エネを進めたりすることが可能になります。

CAFMのデメリットとは

では逆に、CAFMの導入にはどんなデメリットがあるのでしょうか。

導入には正確なデータの入力が必要

CAFMはファシリティマネジメントに必要な様々なデータを集約し、管理するためのツールです。したがって、正確に建物の情報を調べ、データの入力作業を行わなければなりません。前提となるデータが間違っている場合、CAFMもまた間違ったデータを出してしまいます。データの十分な把握ができていない場合は、まずは建築・設備情報や各種図面の集約、建築・設備設置の時期や所在確認といった作業が必要になります。

複数社に管理業務を依頼している場合、情報集約の手間がかかる

CAFMを導入した場合でも、ビル管理業務を複数社に依頼している場合は少し作業が大変かもしれません。異なる会社が、清掃管理や設備点検、更新、警備業務、省エネ、改修工事など、多岐にわたる業務を担当している場合、記入内容や書式、判断にも若干の差異が生まれます。差異を減らすためには施設管理の担当者が内容を修正する、関わる企業での基準統一を行うといった作業が必要なため、効率化の点では劣ってしまう可能性があります。

逆にいえば、総合的なファシリティマネジメントを行ってくれる会社であれば、CAFMの管理や記入を全て任せておくことも可能です。

総合的なファシリティマネジメントを依頼できる会社がベスト

メリットの多いCAFMですが、導入には専門的な知識が必要になります。一方で、一度導入が終われば、建物管理作業の負担を軽減し、建物の資産価値を高めてくれるため、導入時の手間や投資、その後の管理といったデメリット以上に大きな利益の源になるでしょう。

また、このようなデメリットを少しでも小さくするためにも、CAFMを導入するときには、まずは総合的なファシリティマネジメントを行ってくれる会社に相談し、正確な施設のデータを調査してもらうところから始めるのがよいでしょう。

大阪ガスファシリティーズは建物の現状を適切に把握するとともに、お客様の目線で管理業務の効率化や管理コストの低減を進めるオーナー代行サービス、ユーティリティファシリティマネジメントサービス(UFM)を提供しています。CAFMの導入だけでなく、運用と収益性の改善、施設活用についてのお悩み解決など、施設管理のあらゆるニーズにお応えする事で、お客さまの建物に関する意思決定をお手伝いいたします。

CAFM導入を含めたファシリティマネジメントについてお困りごとがあれば、 是非とも大阪ガスファシリティーズにご連絡ください。

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