施設警備におけるオーナーのよくある悩み

施設警備に関して、オーナーさまが抱える悩みは多岐にわたります。

まず、現在の警備費用が妥当かどうかという疑問があります。この課題を解決するには、現在の警備体制を調査し、必要に応じて効率的になるよう見直した最適な警備計画を策定することで、コストパフォーマンスの高い警備を実現することが重要です。

また、人手不足やコスト削減の観点から、警備の省人化を検討することも有効な手段となります。適切な手法を選定し、効果的に導入することで、コストを抑えつつ効率的な警備を実現できる可能性があります。

次に、現行の警備が現在の運用に適しているかどうかについても多くのオーナーさまが悩みを抱えています。

施設の安全性を確保するためには、現行の警備計画が適正かどうかを定期的に見直し、必要に応じて改善することが大切です。これには、施設内でのトラブル発生時に迅速かつ適切な対応を行なうことも含まれます。トラブルへの対応の質を高めることは施設にご入居の方及び、ご来訪の方の安心感につながり、オーナーさまにとって重要な課題となっています。

さらに、現状の施設に防犯リスクがないかを確認することも大切です。標識や防犯カメラ・センサーの設置などのハード面の対策に加え、ソフト面でも取り組みも欠かせません。

例えば、「割れ窓理論（小さな問題を放置すると大きな問題につながる）」を踏まえ、清潔で整然とした環境を維持することで、犯罪や危険行為の抑止効果が期待できます。

死角を生まない巡回経路の策定や、時間帯や来訪者数に応じた警備員配置など、適切な警備計画の策定・運用も、犯罪やトラブルの抑止に効果的です。

警備の悩みを解決するために総合ファシリティマネジメントでできること

前章では、施設オーナーさまが抱える警備に関するよくある悩みについて解説しました。

ここでは、施設警備におけるオーナーさまの課題を解決するために、総合ファシリティマネジメント会社ができることについて紹介します。

警備コストの妥当性診断

総合ファシリティマネジメント会社は、現行の警備費用対効果を診断・分析し、コストの妥当性を評価します。この診断に基づき、オーナーさまの予算内で最適な警備を提供するためのプランを提案します。

省人化技術の導入や無駄なコストの削減などの提案を通じて、費用対効果に優れた警備を実現することが可能です。

警備体制の適正化

施設の特性やニーズに合わせて既存の警備体制を適正化し、必要に応じて強化することも、総合ファシリティマネジメント会社ができることの一つです。

具体的には、警備員の配置や巡回ルートの効率化などを計画します。これにより、施設の安全性を向上させることが可能です。

安全性向上のためのコストアップは避けられない場合もありますが、施設の特性に応じた柔軟かつ効果的な警備計画を提案し、オーナーさまのニーズに応えます。

防犯リスクの見える化と対策

総合ファシリティマネジメント会社が図面の確認やヒアリング、現地調査を行なうことにより、ハード面・ソフト面の両面から施設のセキュリティリスクを把握することが可能です。施設のセキュリティリスクを下げる方法を提案し、トラブル発生時には迅速に対応をします。

また、定期的なリスクアセスメントを実施し、施設の状況や周囲の環境変化に応じて必要な対策を講じることができます。

【業種別】警備体制を最適化する方法

前章では、施設警備の課題解決のために総合ファシリティマネジメントで行なえることをいくつか紹介しました。

この章では、大阪ガスファシリティーズが実施した警備診断の事例をもとに、警備体制を最適化するポイントを業種別に解説します。

オフィスビル

オフィスビルの警備体制を最適化する際には、まずセキュリティポリシーの策定が重要です。ポリシーによりビル全体のセキュリティの方向性や方針を明確にし、ビルの運用に合わせて警備計画を作成していくことが求められます。

例えば、出入口の管理や防犯カメラの設置場所など、具体的な対策を盛り込むことで、ビル全体のセキュリティレベルを向上させることができます。

これらのハード面での対応に加え、入退室管理システムの導入やエレベーターセキュリティの強化、フロア間のアクセス制御など、オフィスビル特有のニーズに対応した施設面の整備が必要となります。

また、自動化・機械化によるセキュリティ強化と効率化も重要です。AIカメラによる不審者検知や、IoTセンサーを活用した異常検知システムの導入なども、ビルの警備体制の最適化につながります。

さらに、ソフト面での制度設計も欠かせません。訪問者の入館手続きや、避難経路の設定などを含む館内規則の整備が求められます。

商業施設

不特定多数の人が訪れる商業施設でも、安心安全な警備を提供することは非常に重要です。

現在の警備計画が適切かどうかに疑問がある場合、まずは現行の警備仕様書における業務内容と発注金額の妥当性を検証することが必要です。仕様書の内容を見直し、無駄なコストが発生していないか、また必要な警備が提供されているかをチェックしましょう。

商業施設特有の課題に対応した警備対策の実施も欠かせません。例えば、混雑時の人流制御や犯罪行為への即応性などが挙げられます。

また、施設の運用に沿ったハード・ソフト面での警備対策もポイントです。死角を減らし見通しを確保して監視性を高めることや、テナントとお客さまの動線を分けて関係者以外の侵入を防ぐことが効果的です。さらに、防犯カメラの設置とともに「防犯カメラ設置中」などの掲示を増やして犯罪抑止力を高めることも大切です。

加えて、警備診断の実施結果をもとに、今後の警備・防犯対策を計画するのも有効です。防犯カメラの増設や巡回経路の最適化など、具体的な対策を講じることで商業施設の安全性を高めることができます。

病院

病院では、特に患者や医療従事者の安全を確保することが求められます。現行の警備の課題を洗い出し、質の向上に取り組むことが重要です。

まず、警備業務の効率化と省人化を進めることで、限られたリソースを有効に活用する必要があります。具体的には、自動化技術の導入や効率的な人員配置の検討などが考えられます。

病院特有のセキュリティニーズへの対応も必要です。既存の入退室管理システムを活用し、病院が定めた仕様に基づいて、セキュリティが必要な区域の管理を適切に行なうことが求められます。

また、病院特有の問題として、徘徊者や院内暴力への対策も重要です。例えば、徘徊者が発生した際の迅速な対応マニュアルを整備したり、院内暴力に対する訓練を実施したりすることで、医療従事者や患者の安全を守ることにつながるでしょう。

さらに、病院ではホスピタリティの面で苦情が出やすく、ソフト面での課題を改善する必要があります。来院者・医療従事者との円滑なコミュニケーションやサポート、緊急時・異常時の的確な対応を行なうなど、患者や医療従事者への配慮を心がけることが重要です。これらについても、マニュアル整備や訓練で対応することが必要となります。

大阪ガスファシリティーズの「警備診断」

大阪ガスファシリティーズの「警備診断」では、「施設の警備体制をもっと良くしたい」とお考えのオーナーさまのために、現地を調査してレポートを作成しています。

当社では、一般社団法人全国警備業協会による資格認定登録を受けた「セキュリティ・プランナー」も在籍しており、オーナーさまに最適なプランの策定、提案、実行までサポートしています。

警備診断の具体的な流れは以下の3ステップで実施しています。

◇1.　仕様確認
最初のステップでは、警備仕様の確認を行ないます。建物図面や現行の仕様、防犯・警備機器を確認することで、現状の把握を行ないます。

◇2.　ヒアリング
続いて、ヒアリング等実地調査を実施します。建物のセキュリティリスクや、現行の警備に問題点や改善点がないかを、実地調査で確認します。

◇3.　レポート作成
最後に、調査した内容を踏まえて、問題点をレポートの形でオーナーさまに提出します。また、機械化を含めた最適な警備計画や、当社元請での管理を提案することも可能です。

大阪ガスファシリティーズの警備診断を活用いただくことで、施設の安全性を向上させ、効率的な運営が可能になります。オーナーさまは専門家の視点からのアドバイスを受けることで、適正なコストで施設の利用者が安心して過ごせる環境を整えられるでしょう。

「警備診断」のご相談は大阪ガスファシリティーズへ

施設の警備体制を最適化することは、オーナーさまにとって重要な課題です。

警備費用の妥当性や現在の警備計画の適正化、さらには省人化技術の導入など、多岐にわたる問題に対応するためには、総合的なアプローチが必要です。ビルの安全性を高め、効率的な運営を実現するための最適な警備計画を策定することが求められます。

施設の警備に課題を抱えているオーナーさまは、大阪ガスファシリティーズの警備診断サービスをご活用ください。専門的な視点から最適な警備体制を提案し、施設をご利用になる方が安心して過ごせる環境を提供いたします。