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暑さ対策は建物にも必要!4つの具体的な対策とは

暑さ対策は建物にも必要!4つの具体的な対策とは

2024年の夏は本当に暑かったですね!猛暑日が続き、外に出るのも大変でしたが、建物のなかでも意外と暑さに悩まされた方が多かったのではないでしょうか。

オフィスや商業施設など、人が多く集まる建物では、暑さ対策が重要な課題となります。適切な対策を講じないと、建物内の快適さが損なわれ、作業効率の低下や熱中症などの健康リスクが生じることもあります。

この記事では、建物が暑くなりやすい理由や建物の暑さ対策の重要性、そして具体的な対策について詳しく解説するため、来夏に向けてぜひ参考にしてください。

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ビルなどの建物が暑くなりやすい理由

ビルなどの建物が暑くなりやすい理由には、いくつかの要因が絡み合っています。これらの要因を建物の構造、人や機材の影響、そして都市環境の観点から詳しく見ていきましょう。

建物の構造の影響

ビルなどの建物が暑くなりやすい理由の一つは、その構造です。夏場には屋根が太陽光によって70~80度まで熱せられることもあり、その熱が室内に浸透するため、建物全体が温まりやすくなります。特に断熱材が不足している建物では、屋根や壁から直接熱が伝わり、室温が上昇します。

また、金属や熱伝導率の高い窓ガラスなど、熱を吸収しやすい素材も問題です。これらの素材は日射熱を吸収しやすく、建物全体が温まりやすくなるため室内の温度が上がる原因となります。さらに、ビル内部では空調が利く場所と利きにくい場所が生じやすく、室温のムラが生じることもあります。

戸建て住宅と比較すると、ビルは金属やコンクリートなど熱を蓄えやすい材料で建築されることが多いのも特徴の一つです。戸建て住宅では木材が多用されますが、木造は鉄骨や鉄筋コンクリート造に比べて熱伝導率が低いため、構造自体の断熱性が高くなります。結果として、ビルは戸建て住宅よりも熱を蓄積しやすく放出しにくいことから、全体的に暑くなりやすい構造となっているのです。

人の密度や機材の排熱の影響

オフィス内の機材や人数も、室内温度の上昇に影響を与えます。例えば、パソコンやプリンターなどのOA機器は発熱源となります。特にプリンター複合機は消費電力が高く発熱量が大きいため、その周辺の室温が上がりやすくなります。

また、オフィスの広さと働く人数の比率も室温に影響を与えます。狭い空間に多くの人が集まると人口密度が上がり、人々の体温の影響で室温も上昇する傾向があります。このように、人と機材の密度が高いオフィスほど、室温管理が難しくなるといえるでしょう。

ヒートアイランド現象の影響

都市部のビルにおいては、ヒートアイランド現象も暑さの原因となります。ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が周辺地域よりも高くなる現象のことです。

都市部では、コンクリートやアスファルトが太陽の熱を吸収し、夜間にもその熱を放出し続けるため、気温が下がりにくくなります。

高層ビルが密集している場合は風通しが悪く、地面に熱がこもりやすい状況が生じます。加えて、エアコンや車からの排熱も加わり、これらの要因が都市全体の気温上昇を引き起こします。結果として、建物内の温度も上がりやすくなるのです。

建物の暑さ対策をしないとどうなる?


建物の暑さ対策を行なわない場合、さまざまな問題が発生します。

ここでは、具体的な影響について解説します。

熱中症のリスクが高まる

高温多湿な環境下では、体内の水分・塩分バランスが崩れ、熱中症が発生しやすくなります。

一般的に屋外でのリスクが強調されがちですが、室内でも適切な温度管理がされていない場合、熱中症を引き起こす可能性は十分にあります。そのため、建物内の暑さ対策は、従業員や利用者の健康を守るためにも重要です。

生産性が低下する

室内の温度が高くなると、従業員の集中力が低下し仕事の効率が悪くなる傾向があります。暑さで疲労が蓄積し、判断ミスや作業の遅れが生じることも少なくありません。

建物の暑さ対策を行ない快適な環境を整えることは、業務の生産性を維持するためにも重要な要素となります。

経済的負担が増える

暑さが続くと空調機器の稼働が増え、エネルギー消費量が増えます。その結果、電気代が上昇し、長期的には大きな経済的負担となることが予想されます。

適切な暑さ対策を実施することで、エネルギー効率が向上し、経済的負担を軽減できる可能性があります。

空調設備の問題が発生する

猛暑が続くと、空調設備への負荷が増大し、設備の故障リスクが高まります。

また、長時間の稼働や猛暑の過酷な条件下での運転によって、フィルターの目詰まりや汚れの蓄積、機械部品の摩耗や劣化などが起こり、空調効率が低下します。

空調効率の低下は冷房能力の低下を招き、さらなる稼働時間の延長や設定温度の引き下げにつながります。結果として、修理・交換コストの増加を招くことになりかねません。

適切な暑さ対策を講じることで、これらの問題を軽減し、設備の長寿命化に寄与する可能性があります。

建物の具体的な暑さ対策4選


ビルなどの建物の暑さ対策は、快適性の向上だけでなく、エネルギー効率の改善やコスト削減にもつながる重要な取り組みです。

ここでは、建物の暑さ対策として効果的な4つの方法を紹介します。

窓の断熱性能を高める

窓からの熱の伝わりは、建物内の温度が上昇する原因の一つです。そのため、窓の断熱性能を高めることが暑さ対策の重要なポイントとなります。

複層ガラスや樹脂フレームを使用した窓の導入や、既存窓への遮熱フィルムの貼り付けを行うことで、外部の熱が室内に入りにくくなり、室温の上昇を抑えることが可能です。

また、ブラインドを適切に使うことも、熱の侵入を防ぐ効果があります。

屋根に遮熱材を施工する

建物の屋根は太陽光を直接受けるため、室内温度の上昇に大きく影響します。そのため、屋根に遮熱材を施工することは、建物の温度上昇を抑える効果的な方法です。

なお、遮熱材には断熱材とは異なる機能があります。断熱材は熱を通しにくくして、室内外の温度差を保つことを目的としますが、遮熱材はおもに太陽の熱を反射し、熱が建物に入るのを防ぐ役割を果たします。

遮熱材を使うことで、屋根に降り注ぐ太陽の熱を反射し、室内に熱が伝わるのを防ぐことができます。この対策により、室内の温度上昇を抑えることが可能です。

室内の温度調整で暑さ対策し、省エネ化にもつなげる

室内の温度ムラを解消することも、有効な暑さ対策の一つです。扇風機やサーキュレーターを使って空気を循環させることで、室内の冷暖房効率を向上させることができます。

また、照明をLEDに変えることで発熱量を抑えることが可能です。

扇風機の導入やLEDへの変更は初期費用がかかるものの、長期的には消費電力の削減やランニングコストの低減につながるため、コスト面でのメリットが見込めます。

さらに、これらの対策により冷房にかかる負荷が軽減されることで、エネルギー効率の向上とCO2排出量の削減にもつながります。

高効率の空調を導入する

高効率空調設備とは、小さなエネルギーで大きな空調能力を引き出す設備です。空調の効率を向上させることで、冷房効果を最大限に引き出しながらエネルギーの消費量を抑えることができます。

従来の空調設備では消費エネルギーに対して効果が得られにくい場合もありますが、高効率空調を導入することで、同じ消費エネルギーでもより快適な温度を維持できるため、冷房の稼働を抑えられます。

初期導入コストは必要ですが、長期的なエネルギーコストの削減を考慮すると、検討する価値が十分にある対策といえるでしょう。

「建物の暑さ対策」に関するご相談は大阪ガスファシリティーズへ

建物の暑さ対策は、快適な室内環境の維持だけでなく、生産性の向上やエネルギーコスト削減にもつながります。

断熱性の高い窓や遮熱材の導入、空気循環の改善、高効率な空調設備の活用など、効果的な対策を実施することで、エネルギー効率を高め設備の寿命を延ばすことが期待できるでしょう。

大阪ガスファシリティーズでは、建物のエネルギーマネジメントやZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を推進し、省エネ化と快適性を両立させるための設備導入やシステムのご提案を行なっています。断熱性能の向上や高効率空調設備の導入など、建物の特性やお客さまのニーズに合わせた最適なソリューションをご提供し、快適な室内環境を実現します。

建物の暑さ対策に興味のあるオーナーさまは、ぜひ大阪ガスファシリティーズにご相談ください。

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