
ビル空調の見直しでSDGsを加速!すぐに取り組める省エネ化対策とは
快適なオフィス環境で効率よく仕事をするには、空調設備は欠かせない存在です。
その一方で、エネルギー価格の上昇に伴う負担増や、空調機器使用は温室効果ガスの排出を伴い、環境負荷の課題も抱えています。政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、企業にはエネルギーの無駄を減らし、持続可能な社会づくりに貢献する姿勢がこれまで以上に求められています。
その中でも、簡単に効果が表れやすいのが空調設備の運用方法の見直しを行なうことです。日々の運用を改善するだけで、エネルギーコストの削減と脱炭素・SDGsへの貢献を同時に進めることができます。
この記事では、空調設備の省エネ化とSDGs目標の関連性や、すぐに取り組める省エネの取り組みを詳しく解説します。
「空調設備の省エネ化」に関する問合せは大阪ガスファシリティーズへ
目次
空調設備の省エネ化は「コスト削減」と「企業価値向上」に直結
空調設備は、オフィスビル全体の電力消費量の約半分を占める主要な電力消費源です。

画像引用:経済産業省 資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー」オフィスビル(電力消費の内訳(夏季の点灯帯(17時頃))より
電力消費の大半を占める空調システムは、エネルギーマネジメントの視点で空調設備の更新や運用パターンを見直すことで省エネ化に直結し、同時に室内の温熱環境を最適化します。
空調設備の更新や運用パターンの見直しは、経済的負担を減らすだけでなく、夏や冬のピーク電力対策としても重要な役割を果たします。
こうした取り組みは、SDGsの達成にも貢献し、脱炭素社会に向けた企業価値向上の観点からも今後ますます重要になると考えられます。
空調設備の省エネ化とSDGs目標の関連性

建物の電力消費量の約半分を占める空調設備は、省エネ化や脱炭素社会の実現において重要な役割を担っています。ここからは、空調設備の省エネ化とSDGs達成の関係性について解説します。
SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」とは
SDGs目標13は、地球温暖化が引き起こす深刻な影響に対処するため、国や企業、個人に対して具体的な対策を求めるものです。
近年では、熱波や干ばつ、大型台風、集中豪雨といった自然災害が世界各地で頻発しており、これらの自然災害の多くは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスによる地球温暖化が大きな要因とされています。
2015年に採択されたパリ協定では、地球の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃よりも十分低く抑えるとともに、1.5℃以内に抑える努力を目標としています。
この目標を達成するには、各国が温室効果ガスの削減に向けて、エネルギー消費や産業活動に関する明確な対策を講じる必要があります。
空調設備の分野でも、温室効果ガス対策の一環として「フロン排出抑制法」が制定されており、空調機器の管理者に対し「簡易点検」や「定期点検」が義務付けられています。
大阪ガスファシリティーズでも、多くの既存のお客さまから点検のご依頼をいただいており、これらの活動はまさにSDGs目標13に貢献する取り組みといえます。
空調の管理や省エネ化対策の実施は、気候変動への具体的なアクションの一つとして、今後ますます重要性を増していくでしょう。
空調設備の省エネ化でCO2を削減
空調設備の省エネ化は、温室効果ガス削減に向けた重要かつ効果的な取り組みの一つです。日本の電力供給は依然として石炭や天然ガスなどの化石燃料に大きく依存しており、これらの燃料の燃焼により大量のCO2が排出されています。
そのため、EHP(電気ヒートポンプ)空調設備の電力消費を削減することは、電力需要の低減につながり、結果として発電所での化石燃料使用量を減らすことができます。EHPは高いエネルギー効率を持ち、電力消費を抑えながら快適な空調環境を実現するため、CO2排出削減に大きく貢献します。
一方、GHP(ガスヒートポンプ)空調は、電力ではなく都市ガスを主なエネルギー源とし、電気に比べてピーク電力の抑制効果が高いことが特徴です。GHPは高効率な熱源機として、省エネ性能に優れており、電力ピークの軽減とともに温室効果ガス排出の削減にも寄与します。特に電力インフラへの負荷を抑えつつ、安定した空調運用が求められる企業や施設での導入が進んでいます。
このように、EHPとGHPそれぞれの特性を活かした空調設備の省エネ化は、企業や施設単位で実施可能な現実的な対策であると同時に、気候変動という世界的な課題に対する貢献にもつながる重要な施策です。こうした取り組みの積み重ねが、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」達成に向けた確かな一歩となります。
すぐに取り組める4つの空調の省エネ化対策

空調設備の省エネ化は、大規模な投資をともなわない運用改善から始めることができます。
ここでは、すぐに実践できる具体的な対策について見ていきましょう。
1.温度設定の最適化
空調設備の省エネ化において、最も効果的で即座に実行できる対策が設定温度の見直しです。環境省は室温の推奨基準として、冷房28℃、暖房20℃を提示しています。
設定温度のわずかな調整が大きな省エネ効果をもたらすことが、この取り組みの重要なポイントです。環境省によると、設定温度を1℃調整するだけで、冷房時は約13%、暖房時は約10%の消費電力量削減効果があるとされ、年間を通じて大きなコスト削減が期待できます。
ただし、実際には冷房28℃は暑く感じられることが多く、多くの施設では25℃~26℃で運用されているのが実情です。
このような状況を踏まえ、大阪ガスファシリティーズでは、25℃より低い温度設定で運用している部屋を個別にピックアップし、改善の可能性を検討する取り組みを行なっています。
設定温度の変更はテナントの業務効率や快適性に直接影響するため、慎重なアプローチが不可欠です。湿度管理や風量調整などを組み合わせながら段階的に導入することで、快適性を保ちながら確実な省エネ効果を実現することが期待できます。
2.サーキュレーターとブラインドの併用

サーキュレーターとブラインドを上手に組み合わせることで、空調効率が向上し、省エネ化につながります。
夏場は、サーキュレーターをエアコンに背を向けるように設置し、床近くに溜まりやすい冷たい空気を効率良く室内全体に循環させます。
一方、冬場は部屋の中央に配置し、真上に風を送ることで、天井付近に集まった暖気を床付近まで押し下げ、暖房効果を高められます。
さらに、ブラインドの活用も効果的です。夏は直射日光を遮って室温の上昇を抑え、冬は窓からの冷気を防いで断熱性を高め、冷暖房効率を向上させます。
こうした空気循環や、遮光、断熱効果の相乗効果によって、追加の設備投資を抑えながら、身近な工夫で省エネ化を実現できます。
3.フィルターの清掃

空調設備の省エネ化を図るうえで、フィルターの清掃は欠かせない基本対策です。エアフィルターが汚れていると、空気の流れが妨げられ、冷暖房の効きが悪くなります。
その結果、同じ温度環境を維持するためにより多くのエネルギーを消費し、エアコンに不要な負荷がかかってしまいます。
特にフィルターが目詰まりを起こすと、空調機器が十分な量の空気を室内に送れなくなり、さらに高出力での運転を強いられることになります。このような状態が続けば、エネルギーコストの増加だけでなく、機器自体の寿命も縮めかねません。
定期的な清掃を実施することで、空調設備の性能を維持しつつ、エネルギーコストの抑制や設備投資の効率向上にもつなげられます。
4.運転時間・エリアの最適化
空調の運転時間や稼働エリアを見直すことで、大きな省エネ効果が期待できます。例えば、夜間や早朝、休日など、利用者の少ない時間帯に自動停止機能を活用すれば、無駄な運転を減らし、エネルギー消費の削減につながります。
さらに、在室センサーや人感センサーを導入することで、人の出入りや滞在状況に応じて空調を自動制御でき、使用頻度の低いエリアでの電力浪費を防げます。これにより、電源の消し忘れも防止でき、管理の手間も軽減されます。
加えて、エリアごとの個別制御を行なうシステムを構築すれば、テナントの入居状況に応じた柔軟な運転が可能になります。エントランスや廊下などの共用部は、利用頻度に応じて独立制御を取り入れることでさらなる効率化が図れます。
部分稼働や分散起動によって空調設備への負荷集中を避けることができ、ピーク電力の抑制にもつながります。
大阪ガスファシリティーズのEM(エネルギー・マネジメント)で空調設備を省エネ化
大阪ガスファシリティーズが提供する「UFM(ユーティリティファシリティマネジメントサービス)」は、ビルオーナーさまに代わって施設全体のエネルギー管理や運営を担うサービスです。
その中のひとつに省エネルギー手法・運用改善(エコチューニング)などにより、エネルギー管理を行うEM(エネルギー・マネジメント)のサービスがあります。空調設備の省エネ化においては、現場の運転状況やエネルギー使用量を詳細に分析したうえで、省エネ化施策をオーナーさまにご提案し、意志決定をいただいたうえで具体的な改善策を実施しています。
大阪ガスファシリティーズが支援する空調の省エネ化対策には、以下のようなものがあります。

大阪ガスファシリティーズの空調省エネ化対策は、体系的なアプローチでビルの効率化を実現します。
「空調設備の省エネ化」のご相談は大阪ガスファシリティーズへ
空調設備の省エネ化は、光熱費の削減といった直接的なメリットに加え、企業の環境配慮姿勢を示す取り組みとして、社会的信頼や企業価値の向上にもつながります。
設定温度の見直しやフィルター清掃といった小さな対策からでも、省エネ効果は十分に期待できます。
大阪ガスファシリティーズでは、空調機器の更新はもちろん、稼働状況の分析や運用改善に至るまで、一貫した省エネ化支援を実施しています。空調設備の運用改善をお考えのオーナーさまは、大阪ガスファシリティーズへご相談ください。
「空調設備の省エネ化」に関する問合せは大阪ガスファシリティーズへ
