特集

カテゴリを選択

設備を入れ替えしなくても省エネできる!省エネ対策における建物オーナーの悩み

設備を入れ替えしなくても省エネできる!省エネ対策における建物オーナーの悩み

自社の建物の省エネ化を考える建物オーナーさまのなかには、「建物の省エネ対策では、新規設備の導入が必要になるのでは?」との疑問を持つ方もいるでしょう。

 

建物の省エネ対策では、新規設備を導入しなくても、省エネ目標を達成できる場合があります。

 

建物のEM(エネルギーマネジメント)は、経費削減はもちろん、二酸化炭素排出量の削減とそれに伴うSDGsへの貢献など、建物オーナーさまが環境問題に取り組む姿勢の対外的なアピールも可能です。

 

この記事では、省エネ対策をする際の建物オーナーさまのよくある悩みや、イニシャルコスト不要の省エネ対策法を解説します。

 

併せて、大阪ガスファシリティーズのエコチューニングについても紹介するので、省エネ対策を考える建物オーナーさまは参考にしてください。

省エネに関するお悩みがある方は大阪ガスファシリティーズへ

お問い合わせはこちら

建物を省エネ化する際のオーナーのよくある悩み

まずは、建物を省エネ化する際の建物オーナーさまの悩みについて解説します。

新規設備の導入にお金や手間がかかる

建物の省エネ化で新規設備を導入する際、特に空調などの大規模な設備だと、投資額や施工費用が高額になることが予想されます。

自己資金の調達が難しい場合は、金融機関からの借り入れや、助成金・補助金の活用を考えなければなりません。また、設備導入後は減価償却費による業績への影響についても考える必要があるでしょう。

ほかにも、新規設備の導入では、建物のテナントや利用者に対する影響を最小限に抑えるために、スケジュール調整といった手間も必要です。

施工会社による長期的な省エネサポートを受けられないかもしれない

省エネ化工事を行なう施工会社は、設備を入れ替えるだけで工事を終了させることが一般的です。たとえ、その後のサポートを実施したとしても、ビル単位や敷地ごとなど、大きな単位での管理で済ませてしまうケースも見られます。

このような場合、短期的には建物の省エネになったとしても、長期的目線で継続的にサポートを受けなければ、以下のようなデメリットが発生します。

  • 省エネ化を施しても設備の劣化や、運用を通した最適化不足などに気付けず、省エネ効果が低下する
  • 設備のトラブルや劣化に気付けず、修繕コストが増加する
  • 施工会社のサポートを通じて、建物オーナーさまがより効果的な省エネ化の情報を得る機会を逃す

補助金申請の業務が煩雑

設備投資時の資金繰りを助けてくれる制度として助成金や補助金があります。しかし、情報収集や申請の業務を煩雑に感じる建物オーナーさまも多いことでしょう。それには以下のような理由があると考えられます。

  • 必要な情報を収集し、申請の条件や規程などを把握しなければならない
  • 申請する際の書類作成、審査対応などで時間や手間を要する
  • 公示から締切までが短く、業務の合間を縫って短期間で手続きしなければならない

補助金の申請が通らなかった場合は、これらの労力が無駄になります。

イニシャルコスト不要の省エネ対策とは?

イニシャルコスト不要の省エネ対策とは

         

新規設備を導入しなくても、建物の省エネ化ができる場合があります。例えば、ここ10年の空調設備などの多くには、省エネ機能が装 備されています。

そのため、既存の設備のカタログスペックを発揮できるようにするだけでも、十分な省エネ効果を見込める場合があるのです。

ほかにも、新築時に適切に設計・設置したつもりの設備でも、実際に運用してみるとオーバースペックで無駄にエネルギーを消費している場合もあります。実際の使用状況に応じた設定を細かく行なうだけでも、十分な省エネ効果を得られることがあります。

そこでここからは、オフィスビル・学校・商業施設など、どの建物用途においても、エネルギー使途の多くを占める空調設備(熱源+熱搬送)と照明設備について、イニシャルコスト不要の省エネ対策を紹介します。

空調設備3つの省エネ対策

空調設備の3つの省エネ対策は以下のとおりです。

 

・設定温度の適正化

一般的に空調設備の温度設定を1℃緩和させると、熱源設備の消費エネルギーを約10%削減できるとされています。環境省「温室効果ガス排出削減等指針」では、空調設備の温度設定は夏期28℃、冬期20℃を推奨しています。

 

・空調フィルターの定期的な清掃

空調フィルターがほこりなどで目詰まりすると、風力の低下やファン動力の増大などにより、冷暖房効率が低下するだけでなく、ほこりなどの除去効果も低下します。

また、フィルターが詰まりすぎると、空調システムの内部に汚れが蓄積されるため、機械の劣化が進んだり、故障の原因になったりする可能性もあります。

空調フィルターは、月1回程度の定期清掃で、5%~10%の省エネになるといわれているため、定期的な清掃を心がけることが大切です。

 

・換気量の適正化

必要以上に換気を行うと、部屋のなかの暖気や冷気が無駄に外部に放出されます。またその分、多くのエネルギーを使用するため、冷暖房効率が低下します。

建物の換気量は、建物の竣工や引き渡しのときの設定のままで運転されている場合が多く、なおかつ換気量が過剰になっているケースも多々見られます。

部屋ごとに必要な換気量は、季節・時間帯・曜日・利用状況・建物の用途などによって異なるため、室内環境や外気条件を常に考慮しながら、換気量の適正化を図りましょう。

建物の部屋やフロアごとに空調設備の操作が可能な場合は、使用されていない場所や夜間などに換気を停止すると省エネにつながります。

照明設備2つの省エネ対策

次に、照明設備の2つの省エネ対策を見ていきましょう。

・照明器具の間引きと不使用時の消灯

各箇所の用途に応じた適正照度に調整しつつ、照明器具を間引く、使用していないときは消灯するなどすると省エネ効果を期待できます。

ただし、照明器具の間引きは、本来必要な照度が不足すると目の健康に影響を与える可能性があるため、照度が過剰な場合に行なうようにしてください。

なお、照明器具によっては、電流値が高くなり器具や照明の配線に悪影響をおよぼしたり、安定器によっては電力が無駄に消費されたりする、といった場合があるため、安易に実施するには注意が必要です。

 

・定期的な照明器具の清掃

照明器具は静電気を帯びているため、ほこりを寄せ付けやすい特徴があります。照明器具の定期清掃を行なうと、同じ照度を維持するために必要な電力の削減につながります。ただし、通電状態で清掃をすると、やけどや感電、ランプ破損のおそれがあるため注意してください。

・(参考)照明器具のLED化

LED照明には以下のようなメリットがあります。

  • 寿命が長い
  • 消費電力や発熱量が少ない
  • 紫外線や赤外線の放出が少ない

近年はLED照明の価格も下がっており、白熱電球から電球型LEDへの交換なども広く行われるようになりました。電球の交換時にLED化すれば、大きな負担なく省エネ化が可能です。ただし、白熱電球・蛍光灯いずれの場合も、LED照明に適合しない照明器具があるため注意が必要です。また、事故防止やLEDのメリットを最大限活かすためにも、イニシャルコスト不要にはなりませんが、照明器具一式の交換が推奨されます。 なお、蛍光灯については既に国内大手メーカーが生産を終了しており、入手が困難な状況になりつつあります。現在も流通している海外製蛍光灯は、国内製品より省エネ性能が劣るケースもありますので、やはり早めのLED化が有効です。

大阪ガスファシリティーズの「エコチューニング」とは?

大阪ガスファシリティーズは、「環境省が定めたガイドラインに基づくエコチューニング事業者」です。最後に、大阪ガスファシリティーズのエコチューニングについて解説します。

エコチューニングとは

エコチューニングとは

引用元:エコチューニング推進センター

エコチューニングとは、業務用などの建築物から排出される温室効果ガスを削減するため、建築物の快適性や生産性を確保しつつ、設備機器やシステムの適切な運用改善などを行なうことをいいます。

大阪ガスファシリティーズのエコチューニングの進め方は、以下のとおりです。

  1. エネルギー使用実態の調査
  2. 省エネルギー対策項目の抽出
  3. 省エネルギー効果の試算
  4. 費用対効果の評価
  5. 対策の実施
  6. 結果の検証

大阪ガスファシリティーズのエコチューニング実施例

以下の表は、大阪ガスファシリティーズのイニシャルコスト不要のエコチューニングの実施例です。

設備 実施例
冷却塔
  • 冷却塔の清掃・発停制御
熱源
  • 運転方法の見直し
  • 電力デマンドの見直し
  • 夏季、中間期の冷水温度の設定変更(5月と10月の中間期に冷水出口温度を7℃度から10℃度に設定変更し、ガス消費8%改善)
  • ボイラの空気比の適正化
空調
  • 空調機の送風量の適正化
  • 換気量のCO2濃度制御
  • 空調の間欠運転、起動時の短縮
  • 空調エリアの制限

大阪ガスファシリティーズによる省エネ対策とメンテナンスの継続により、新たな機械設備を追加することなく、電気料金を30%近く削減することに成功した例があります。

また、お客さまのなかには、大阪ガスファシリティーズから建物オーナーさまへの省エネ対策の提案をきっかけにして、ビルの管理もご依頼いただくケースもあります。

建物の設備の運用改善だけでも大きな省エネ効果を得られますが、省エネ対策からメンテナンスまでをトータルで当社にご依頼いただければ、さらなる省エネ効果を期待できます。

「エコチューニング」は大阪ガスファシリティーズへ

建物の省エネ対策では、新規設備を導入しなくても、既存の設備のカタログスペックを発揮できるようにしたり、使用状況に応じた設備設定を行なったりすることで、十分な省エネ効果を期待できます。

大阪ガスファシリティーズでは、省エネ対策後のメンテナンスの継続により、さらなる省エネ効果を発揮することが可能です。

長期サポートでは、省エネ法の目標に合わせ、建物オーナーさまの負担にならない範囲での持続可能な省エネ対策を考慮し、そのうえで計画書類の作成や補助金申請代行も行なっています。

省エネ対策でお悩みの建物オーナーさまは、大阪ガスファシリティーズにお気軽にご相談ください。

省エネに関するお悩みがある方は大阪ガスファシリティーズへ

お問い合わせはこちら