特集

カテゴリを選択

OGFA インタビュー企画第1回 ~エネルギーマネジメントって?〜

OGFA インタビュー企画第1回 ~エネルギーマネジメントって?〜

大阪ガスファシリティーズ(以下、OGFA)がお送りする社内インタビュー企画です。最近、技術畑から広報担当となったスタッフがOGFAの様々な取り組みについて各部門の担当者にインタビューした様子をお届けしていきます。

今回のテーマは「エネルギーマネジメント」。OGFAが展開するオーナー代行サービス「UFM」の中の一つのサービスです。対応してくれたのはエネルギー企画部のマネジャーである辻さんと、同部署チーフの大石さん。当社のエネルギーマネジメントの中核メンバーです。

プロフィール

エネルギー本部 エネルギー企画部 ソリューションチーム マネジャー 辻 修(つじ おさむ)エネルギー本部 エネルギー企画部
ソリューションチーム マネジャー
辻 修(つじ おさむ)
ビル管理会社でのビル管理業務やホテルでの施設責任者など、豊富な経験の後に、2012年に大阪ガスファシリティーズに入社。現在はソリューションチームマネジャーとして、省エネ診断・計測業務をマネジメント。最近は2人の孫(10歳男・6歳女)と遊ぶ(遊ばれている?)ことが一番の癒しです。

 

エネルギー本部 エネルギー企画部 ソリューションチーム チーフ 大石 直希(おおいし なおき)エネルギー本部 エネルギー企画部
ソリューションチーム チーフ
大石 直希(おおいし なおき)
2000年にオー・エス・シー・エンジニアリング(大阪ガスファシリティーズの前身)に入社。ビル管理業務を経験後、エネルギー診断業務へ。現在は省エネ診断グループチーフとして、エネルギーマネジメント業務を担当。週末は子供と家の近くの公園で遊んだりしながら、今の流行を教えてもらっています(笑)

OGFAの省エネとは、快適な省エネなんです。

OGFAの省エネとは、快適な省エネなんです

――本日は大阪ガスファシリティーズ(以下、OGFA)のエネルギーマネジメント、ということで、インタビューよろしくお願いいたします。

お二人:よろしくお願いします。

――では早速お尋ねします。ずばり、エネルギーマネジメントとはなんでしょうか?

大石:エネルギーマネジメントとは、端的に言えばエネルギー消費の可視化と管理を行うことです。施設のどこでどれだけエネルギーが使われていて、実際にどのようにエネルギーを活用できているかを確認すること、そして無駄なエネルギー消費を省くことがエネルギーマネジメント、とわれわれでは定義しています。

――なるほど……そのように聞くと、いわゆる「省エネ施策」という言葉が思いつきますね。

大石:はい、そうですね。「省エネ」はエネルギーマネジメントで達成できることのひとつです。ただ、OGFAの省エネというのは、普通の省エネとは異なり、「快適な省エネ」なんです。

――快適な省エネ? あまり、省エネと快適という言葉が結びつかないのですが、それは一体どういうものなのでしょうか。

大石:例えば、夏場に省エネ施策として、一律冷房を28度にすることって、よくありませんか?

――はい、よくありますね。正直暑いとは思っていますが、節電のためですし……。

大石:OGFAのエネルギーマネジメントでは、そのような「まとめて28度」ということはしません。暑い日には温度を快適なレベルまで下げてもらいます。クーラーを利かせて、涼しくしてもらって大丈夫なんです。

――えっ、それでも省エネができるんですか?

大石:できます。例えば、人のいる部屋はクーラーを利かせて、人のいない部屋のクーラーを切ったり、室温が低い涼しい日には設定温度を上げたり、実際の使用状況に応じて細かく管理することで、十分効果的な省エネになりますね。

OGFAのきめ細やかな管理が“快適な省エネ”を達成します。

――夏の暑い日などは、28度にしている状態だと職場にいるのがつらいことがありますからね。そんな時に思い切ってクーラーの温度を下げられるのは嬉しいですね。

大石:そうですね。他にも、最近ですと、コロナ対策で寒い時でも窓をずっと開けっぱなしにしていたり、換気扇を全開にしていたりすることはありませんか?

――ありますね。正直冬場に窓を開けっ放しにするのは……というのが本音です。

大石:換気はあくまでも感染リスクを下げるためのものです。過剰にやる必要はありません。適切に換気システムを動かしていれば、窓を開ける必要はありません。そして、そのシステムにしても、人がいなかったりオフィスに人がいなくなる深夜であれば止めてしまってもいいわけです。

――それはありがたいですね。ちなみに、OGFAのエネルギーマネジメントと、他の業者の違いというのはどのようなものなのでしょう。

大石「長期的な省エネの達成」と「短期的なエネルギー削減」の違いかと思います。エネルギーマネジメントを行うときに、業者によっては新規の省エネ電化製品を入れて大規模に設備を入れ替え、後は大雑把にまとめて管理をビル単位や敷地毎で行ったり、あるいはただ新しい機械を入れるだけで終わってしまうこともありますよね。確かに、それは短期的には大きな省エネになるのですが、結局長期的な管理が行われないため、結局時間がたてば機械の劣化や最適化不足などが理由で消費電力が元通りになってしまうこともあるんです。

:私たちはもっと細かく管理を行おうとしています。もちろん、どこまで私たちでデータを細かくチェックできるかによっても変わってくるのですが、可能であれば部屋単位でも細かな設定を行えます。効果の出るところだけざっくりやって終わりではなく、泥臭く、お客様の大変なところをチェックする。ビル管理をDaigasグループの一員として行ってきたOGFAだからこそできる、きめ細やかな管理があってはじめて快適な省エネを達成できるんです。

――二人三脚でサポートを行ってくれるからこそ、快適な省エネができるんですね。

大石:省エネの電化製品を入れることが目的なのではなく、省エネが目的ですからね。だから、新規で機械を入れないことだってあるんです。

今の設備を活かして、省エネを達成します。

今の設備を活かして、省エネを達成します。

――機械を入れないで省エネを達成できるんですか?

大石:はい、できます。 例えば、ここ10年の空調設備などには、たいていは省エネ機能がついています。しかし、そうした機能を100%活用できていることは、実はあまり多くはないんです。導入した時のカタログスペックを発揮できるようにするだけでも、かなりの省エネが見込めることもあるんですよ。他にも、壁の材質や空気の流れを少しコントロールするだけで、室内の快適さががらりと変わることだってあります。

――新規の機械を入れるとなると、減価償却なども考えないといけないですからね。その必要なしに省エネを達成できるというのはすごくありがたいです。ですが、活用できているかできていないかというのは、どうやって確認するんでしょう?

大石:まずは設備のリストを作り、それぞれの設備に蓄積されたデータを確認します。建物全体をまとめて大枠で把握するのではなくて、ビルの図面を確認し、一部屋一部屋の設備をチェックして、具体的なデータを見た上で、今あるものでどこまで省エネを達成できるかを試算します。そのうえで、現状の設備でできる省エネよりもさらに効率化したい場合はもちろん、効率が良くなるようにケースバイケースで新規の設備を提案することもあります。

:ただ、設備を提案しっぱなしのコンサルティングにはならないようにしています。提案して、それで終わりというわけではなくて、あくまでも持続的なサポートで省エネを達成し続けることがOGFAの仕事です。

――なるほど。OGFAが対応することで、長期間のサポートまで行えるんですね。ただ、例えば一般的な企業の場合、電気設備について正直きちんとわかっている人材がおらず、管理会社に丸投げしている現状があるかと思います。そうした会社はどこまでサポートできるんでしょうか。

大石:もちろん、ベストはビル管理までをお任せいただくことです。が、それが難しい場合でも、設備のリストやこれまでの点検の履歴、図面などが分かれば、ある程度試算ができますし、そのうえで現在の管理業者様向けの管理マニュアルなども制作できます。

電気料金を最大で30%近く削減できます。

――そこまでサポートしていただけるのであれば安心できますね。では、具体的に、OGFAのシステムを使うことで、どの程度の省エネが達成できるのでしょうか? 電気料金にしてどの程度安くなるのか、などが分かればお客様も導入を検討しやすいと思うのですが……。

大石:ケースバイケースではあります。スポットで省エネについてサポートするだけなのか、定期的なメンテナンスと管理を行えるのかによっては、やはり効果がかなり変わってきます。とはいえ、導入までの過去5年間平均に比べて、スポットであれば2~3%ですが、長期的に継続すれば5~10%の削減が見込めます。やはり、3年、4年スパンで続けることが省エネの定着化も図れるのでおすすめですね。場合によっては、新規の機械設備を追加することなく、30%近くの電気料金削減ができることもあります。

――30%とはすごいですね。いったい、どのような方法を使われたのでしょう?

大石:やはり、一番大きいのは当社が完全に建物全体を管理できた、ということが大きいでしょう。その例では、かなり建物が非常に広く大きいもので、複数台の熱源システムを分散して使われていました。結果、それぞれの稼働に無駄が多くなっており、加えて人がいない場所に冷暖房が動きっぱなしであったりするなど、もったいない使い方になっていました。当社が管理を交代してからは、まずは建物の熱源システムを集約して集中管理し、不要な場所や時間で無駄に稼働していないかを調べ、それに応じて空調を停止するなど細かい管理を行いました。結果、設備を追加することなく年々電気料金が削減でき、5年間の管理で30%近い電気料金の無駄を省くことができたんです。

あなたの会社の省エネ計画書や、補助金申請も代行します。

あなたの会社の省エネ計画書や、補助金申請も代行します。

――そこまで省エネに成功したなら、その結果を株主向けのPRなどに活用できたでしょうね。最近、省エネ法(※1)が厳しくなっているほか、SDGsについても注目が集まっているようになりましたからね。

(※1)省エネ法:『エネルギーの使用の合理化等に関する法律』の別名。元々はオイルショックを契機として、工場、輸送機関等においてエネルギーを効率的に利用していく目的で1979年に制定された。一定以上の規模の事業者に対し、燃料・熱・電気の3分野での省エネについて、中長期取組計画、および、エネルギー使用状況の提出を義務付け、また取り組みが不十分な場合は勧告や監査を行う。

大石:確かに、年々省エネ法は厳しくなっています。昔は自社が前年比に比べてエネルギーをどの程度削減しているかを問われたのですが、今は業界全体の目標が決められ、それに比べてどの程度削減を達成できているかが問われるようになっています。設備単位で管理ができていなければ、省エネについての計画書を書くのも大変になってしまいますよね。

――そうですね、多くの企業様でも承認書類の提出に苦労しているとお聞きします。

大石:だからこそエネルギーマネジメントを行う必要があります。長期的な管理と支援が得意な当社にお任せいただければ、エネルギー使用量・削減量を可視化できます。それだけでなく、省エネ法の目標に合わせて、今年どのような設備更新を行えば目標達成ができるかまで支援が可能です。負担にならない範囲での持続可能な省エネを考え、そのうえで省エネの計画書類の作成まで代行できますよ!

――毎年申請時期になると総務部門に負担がかかっている、ともお聞きするので、書類の代行までお任せできるのは喜ばれるお客様も多そうです。しかし、機器更新のお金などがやはり負担になってくるので、その部分はちょっと心配です……。

大石:その点も大丈夫です。省エネ関連の補助金申請も代行できるので、軽い負担で設備更新もできます。

――補助金申請代行も可能なんですね。ただ、正直なところ、補助金は実施される直前になってはじめて大々的に発表される印象があります。急な補助金のために急遽書類を制作することになり、さらに「補助金の対象外」と言われて労力を無駄にしてしまうリスクもあると思うのですが……。

:そうですね、補助金の難しいところは、情報を収集するのが難しい点、通らなかったときに労力が無駄になるという点にあります。ですが、OGFAは「先進的省エネルギー投資促進支援事業」の登録事業者でもあり、一般社団法人温室効果ガス審査協会の「SHIFT事業者」としても認定を受けています。さらに、環境省が定めたガイドラインに基づく「エコチューニング認定事業者」の認定も取得するなど、数々の認定によって、一般的な事業者が省エネ補助金を申請する場合に比べて、遥かに高い確率で申請を通過してきた実績があります。

さらに、当社は来年度に出るであろう補助金をベースとして提案を行います。Daigasグループの1つであるからこそ早期の情報収集ができ、早いうちから補助を見込んで施策を提案できます。

縁の下の力持ちを輝かせる、それがOGFAのエネルギーマネジメントです。

――なるほど。OGFAにエネルギーマネジメントをしてもらうことで、総務部門が特に助かりそうですね。職場環境についてのクレームを受けるのが総務部門なので、誰もが過ごしやすい快適な省エネを達成できれば、社内のクレームや、省エネ達成のプレッシャーで困ることはなさそうです。

:実際、お客様からは喜びの声もいただいています。「新規の機器を入れることではなく、運用改善がメインのため削減目標を宣言通りにしっかり達成してくれる。社内からの暑い・寒い・空気が悪いといったクレームもなく省エネを達成できたのは初めて。OGFAさんに頼んでよかった」と言われたときは、こちらもとてもうれしかったですね。

――省エネと社内の快適さというのは天秤にかけるもので、どうしても快適さを犠牲にすることになりそうですからね。そこを両方を達成できるというのは、サービスを受ける側の企業様としてもうれしいでしょうね。

さて、申し訳ないのですが、インタビューの終了時間が近づいてきました。最後に、OGFAとしてお客様にお伝えしたいことがあればよろしくお願いいたします。

大石お客様目線こそがOGFAの強みです。正直なところ、省エネというのは「できて当然」と思われがちな目標です。頑張って色々なことに取り組んでいても、結局オーナーには評価されない、ということはままあります。さらに、実際に仕事をしている現場の方からは、社内の快適さとの両立が難しいのでクレームを受けがちです。そのため、社内の管理を担当している部署の方は、どうしてもモチベーションを保つのが難しくなってしまいます。

エネルギー消費を可視化して、省エネの実態が誰もがわかるようにすれば、縁の下の力持ちとしてビル管理を行っていた方も輝くことができます。そんなエネルギーマネジメントを行うのが、OGFAのエネルギーマネジメントです。

――本日はありがとうございました。